19歳の夏の思い出【急性虫垂炎】盲腸で死にかけたよ
AM8:00
19才の夏。
1人暮らしをしていたアパートの部屋で、私は痛みと吐き気で目を覚ます。
めっちゃお腹痛い…
気持ち悪…
おぇ…
トイレに駆け込み、昨日食べたものを思い出す。
くっそー!苦情の電話してやる…
うぇ…吐
食中毒ならば、ある程度吐いてしまえば楽になると思っていたが一向になくなる気配のない痛みと吐き気。
あ、コレあかんやつや。
汗が出る。
暑さのせいじゃない。
あまりの痛さに、私の額からは冷たい汗が噴き出していた。
なんとかして病院に行かなければ。
しかし19才という多感なお年頃が邪魔をして救急車は呼べず、タクシーで病院に向かう。
AM9:00
タクシーで乗りつけてしまった私は緊急患者ではないため、普通に外来の受付をして順番を待つ事になった。
イタイ…汗止まらん
意識が朦朧としてきたぞ…
辛いようなら処置室で横になる?
女神!!
女神に連れられ処置室のベッドで横になるも腹の痛みは増すばかり。
あまりの痛さに通りすがりの看護師に助けを求める。
順番まだなら痛み止めだけでももらえませんか?
ふふふ(笑)
全然おもんないけどな。
AM11:00
ようやく順番が回ってきた。
私を診察するなり初老の医師は言った。
これから検査するから。
○○さん、お願ーい
盲腸?
え?盲腸って子供がなるんじゃないの?
いや、ハタチ越えた盲腸は危険って聞いた事があるぞ…
あ、まだハタチじゃないからセーフなのか?
ぐるぐるよぎる疑問を無視して、点滴パックを持った看護師が言う。
え?ちょ…
色々言いたい事はあったけど、点滴が抜けない様に彼女のスピードについて行った私を心から褒めてあげたい。
採血、エコーと病院内を走り回り「とりあえずここで休んでて」と、病室に連れて行かれたころにはお昼を過ぎていた。
PM14:00
痛みで意識を失いかけていたのか眠っていたのか、朦朧とする意識の中で名前を呼ばれハッとする。
ちょちょちょ!!
突然情報量が多すぎるわ!!!
腹膜炎起こしかけてるから危険な状態です。
今抗生剤入れてるけど、もうちょっと遅かったら死にかけてもおかしくないんだよ。
こういう時は救急車で来て。
疑ってごめんピザ〇〇〇。
救急車呼ばなくてごめん、私。
突然「同意書がほしい」って電話してごめん、おかん。
どういう事?
病院?
え?酔ってる?
酔ってない。
なんかいろいろごめん。
PM16:00
まさかの腰椎麻酔で、すべての音、会話が聞こえる中、内臓を触られてる感覚に何度も吐きそうになりながら無事に手術は終了。
私の長い1日は終わった。
この事件で得た教訓は、
ヤバいと思ったら救急車呼べ。って事。
恥ずかしいとか、近所迷惑とか考えたらダメ。マジで。
19才の私から愛をこめて。