風邪をひいたときにベッドで観たい映画。
激しい恋も、戦争も、ミステリーもない、なんなら見せ場もとくにない。
体調不良のときに観ても、疲れない映画5選をご紹介します。
かもめ食堂
フィンランド・ヘルシンキで、日本人のサチエさんが営むかもめ食堂。
お客さんは来ませんが、とある出会いから、面白い人々がかもめ食堂に集まってきます。
フィンランドの雰囲気と、あの3人がおりなす空気感でまったり。
監督:荻上直子
出演:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこほか
2006年/日本/120分
小林聡美、片桐はいり、もたいまさこがおりなす独特の雰囲気と、フィンランドの風景が何ともゆったりしていてベッドで観るのにうってつけ。
のんびりと過ぎていく時間と、美味しそうなご飯。
観終わる頃には、お腹がすいて食欲が出ているはず。
風邪のときにベッドで観たい映画No.1!
パターソン
ニュージャージー州パターソンに住むパターソンは、バスの運転手で詩人。
愛する妻、愛犬マーヴィンとの散歩、いつものBAR、繰り返される毎日は同じ様で少しずつ違う。毎日ひそかに言葉をしたためたノートは世に出ることはないかもしれない。
それでも彼は毎日秘密のノートに詩を綴る。
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:アダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ、永瀬正敏ほか
2016年/アメリカ/118分
穏やかで淡々とした美しさのストーリーです。地味な日常を彩る愛は、深くて優しい。
自分が何者でもいい、何者でなくてもいい、と思わせてくれる、そんな映画です。
ドキドキハラハラすることは何も起こらない、見終わる後には不思議と癒されている作品。
めがね
一人、小さな南の島にやってきたタエコ(小林聡美)。
手書きの地図を頼りにゲストハウス・ハマダに到着すると、オーナーのユージ(光石研)から道に迷わなかったかと尋ねられる。
「全然」と答えるタエコに「才能ありますよ、ここにいる才能」とほほ笑むユージ。
脚本・監督:荻上直子
出演:小林聡美、もたいまさこ、光石研ほか
2007年/日本/106分
かもめ食堂のスタッフが作る珠玉のまったり感。
はじめこそ馴染めずにいるタエコですが、どんどん「たそがれる」のが上手くなっていきます。
一見簡単そうに見える「ただたそがれる」という行為ですが、何かをし続けて生きている人にはなかなか難しい。
足を止めて、手を止めて、たそがれる為だけにこの映画を観てください。
美味しそうなご飯が登場するので、食欲のない時にオススメの作品です。
海街diary
15年以上会っていなかった父の葬儀へ嫌々ながらも列席する香田幸(綾瀬はるか)が出会ったのは、中学生の異母妹すず(広瀬すず)。
幸は「鎌倉に来て一緒に暮らそう」とすずを誘う。
すずがやってきた香田家で、4姉妹の生活が始まる。
監督:是枝裕和
出演:綾瀬はるか、広瀬すず、長澤まさみ、夏帆ほか
2015/日本/128分
時々小さな事件が起きるものの、そこまで緩急があるわけでもなく、近所に暮らす姉妹を見守る感覚でまったりと観ていられる映画。
映像がきれいなので、ぼんやりと眺めるには最高の映画です。
もちろん姉妹愛がテーマなので、感動するシーンもありますよ。
美しい4姉妹を眺めているだけでも、具合が良くなりそうなのでオススメ。
スモーク
ブルックリンの小さな煙草屋の店主・オーギー(ハーヴェイ・カイテル)は、毎日同じ時間同じ場所の写真を10年間撮り続けている。
オーギーの親友・ポールは妻を亡くしたショックからスランプに陥っていた。ある日ポールは路上でとある少年に命を救われる。
さまざまな人の人生が交差し、ストーリーが絡み合っていく。
監督:ウェイン・ワン
出演:ハーヴェイ・カイテル、ウィリアム・ハート、ストッカード・チャニングほか
1995年/アメリカ/113分
ちょいちょい重ための話は出るものの、いい意味で全体がぼんやりしているので気にならない。
嘘でも真実でもいい。白黒ハッキリしない曖昧な心地よさが癖になる映画。
登場人物たちがなんとも美味しそうにくゆらす煙草の煙も、またぼんやり感を増してくれる。
タバコがめちゃくちゃカッコよく、美味しそうに見えるので、禁煙中の人は見ない方が良い。
以上、特別な事は何も起こらない、日常を題材にした映画をご紹介しました。
風邪のときは無理をせず、ただぼんやりとベッドで映画でも眺めて過ごしましょう。